個人でも「モノ言う株主」になれる?英国発スタートアップTulipshareの展望

アクティビスト、いわゆる「モノ言う株主」の存在が国内外で目立っている。彼らは株式を一定程度取得して投資先企業の経営陣に提言を行い、企業価値向上を目指す。

日本でよく知られたのは、村上世彰氏が率いた旧村上ファンドだ。2002年の「東京スタイル事件」を機にその名が広まり、その後はニッポン放送をめぐる取引が世間を騒がせた。

米国において、アクティビストの存在はさらに大きい。有名なのはエリオット・マネジメントで、Twitter共同創業者ジャック・ドーシーのCEO退任を求めた件が知られる。過去にはアルゼンチン政府を相手にしたこともある。

アクティビストとしての活動は、運用額が大きいプロ投資家だからできるのであって、個人投資家が行うことは難しい。ところが、あるスタートアップがここに一石を投じている。

2021年7月にイギリスで開始したTulipshare(チューリップシェア)では、多数の個人投資家が「結束」することを手助けする。それにより、例えば「コカ・コーラのパッケージに100%リサイクル素材を使用する」といった提言を行うことができる。

今回の記事では、世界初のアクティビスト投資プラットフォームとされるTulipshareについて紹介する。そのビジネスモデル、ここまでの軌跡、今後の成長について迫る。

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