金融オタクが作った「投資アプリ」M1 Financeとは何者か?
現代の日本において、投資や資産運用への注目が一層高まっているのはなぜだろうか。
経済の先行き不透明さや(預貯金の)低金利、「老後2,000万円問題」など、資産形成について「自分の身は自分で守らなければ」と思わされる事情は多い。特に若い人ほどそうだ。
雇用の流動性が高い米国では、「老後のために退職金は自分で積み立てる」「もしもに備えて十分に蓄財しなければならない」といった懸念はむしろ大きい。学生ローンなどの借金が膨れ上がり、多くの成人が将来に不安を抱えている。
そんな時代に米国では、誰もが簡単に投資できる「Robinhood」が大流行。フィンテック企業の代表格として上場も果たしたが、上場後の業績は堅調とは言えない。
その一方、金融リテラシーの向上を目指すサービスとして徐々に市民権を獲得しつつあるのが「M1 Finance」だ。今回は、M1 Financeが生み出されるまでの経緯と、その仕組みについて解説する。