テクノロジー経営者が率いる「ナイキ」デジタル戦略が奏功し過去最高益
米スポーツ用品メーカーのナイキが再成長を本格化している。6月24日に発表された2021年5月期本決算で、売上高と税引前利益がともに過去最高となった。
四半期ベースでも業績拡大が鮮明だ。
3〜5月期の売上高は前年比96%増の123億ドルとなり、税引前利益は19億ドル(前年は8億ドルの赤字)に黒字転換。コロナ前の水準を大きく上回っている。
好業績を支えるのは、この数年間推し進めてきたデジタル事業。ナイキの言う「D2C」ビジネスだ。
中国ではウイグル問題をめぐる不買運動もあった。マイナス影響を乗り越えて成長を実現するナイキの「D2C戦略」とは一体どんなものだろうか。決算報告の内容を中心に、足元の動向を整理しよう。