英国政府の規制緩和が成長の追い風に。Wiseによる「銀行のディスラプト」
英国で国際送金サービス「Wise」が登場したのは、FinTech市場が米国で開花したタイミングと重なる。米国では2008年の金融危機によって、銀行や金融への信頼が著しく損なわれていた。そんななか、ピーター・ティール率いるPayPalが、先陣を切ってオンライン決済市場を切り開く。「銀行のディスラプト」が叫ばれた時代の到来だ。
しかし、欧州ではFinTechサービスが認められるまでに時間がかかった。かつ、銀行・金融業界は規制産業であり、一筋縄ではいかない。本記事では、Wiseがどのように規制のハードルを乗り越え、銀行をディスラプトする存在まで登りつめたか、その成長過程を追っていく。
2011年、Wiseは「TransferWise」として英国で設立された。