Square決算:Cashアプリ高成長、セラー向けエコシステムと繋ぐ施策も
米企業「Square」が2021年1〜3月期決算を発表した。小売店のための決済プラットフォームから個人向け決済アプリまでを扱うフィンテック企業だ。
2020年からのパンデミックで、Squareには大きく二つの影響が及んだ。一つは顧客とする小売店の営業停止に伴う逆風。もう一つは、給付金などを背景とした個人向け金融アプリの盛り上がりだ。
売上高は急増したが、その大半は「ビットコイン」によるもの。市況の盛り上がりもあって、Cashアプリで取り扱うビットコインの販売高が急増した。
もっとも、ビットコイン販売による粗利益は7,500万ドルに過ぎず、本格的な収益貢献には至っていない。会社全体の営業利益は6,774万ドルと、前年(9029万ドルの赤字)から黒字に転換した。
展開する二つの事業が進捗し、その2つを繋ぐ施策が見え始めたのが今四半期だ。その中身もあわせて、Squareの足元の状況を整理していこう。
創業以来、コア事業としてSquareを支えてきたのが「セラー向けプラットフォーム」。小売店向けに決済ソリューションなどを提供する事業だ。