コミュニケーションアプリ「Snapchat」を運営するSnap社が2020年第2四半期決算を発表しました。
売上は4億5,416万ドルと、前年比17.0%増、営業損失は-3億1,061万ドル(売上比マイナス68.4%)という結果に。
改善傾向にあった調整後EBITDAも9,557万ドルの赤字(売上比マイナス21.0%)と損失が拡大しました。売上成長は鈍化し、赤字が拡大しているという状況。
アメリカを中心に、COVID-19感染の拡大は今でも深刻です。
3月中旬以降、FacebookやGoogleも含めてインターネット広告需要が一時急減。影響が顕在化した今四半期、Snapの決算数値がどのように推移したのか整理していきましょう。
まず確認したいのは、ユーザー数のトレンドです。ここについてはむしろ追い風で、自宅待機が広がる中でユーザーの増加ペースは堅調です。
DAUはグローバル全体で2億3,800万人に拡大(前年比17.2%増)。前四半期ほどではありませんが、この規模にして堅調な数字です。
ちなみに、Snap社のDAUはTwitter(1Q20、1.66億人)よりもかなり大きな数字。課題だったAndroidアプリのアップデートもあり、一時の踊り場から抜け出すことができました。
中でも顕著なのが、北米でもヨーロッパでもない「その他」地域での急成長です。足元のDAUは7,700万人(前年比37.5%増)とブースト。これらの地域ではAndroidアプリユーザーが多いことが関係しています。
最も大きな市場である北米は、9,000万人(+8.4%)に到達しています。ヨーロッパについても前年比+10.9%増の7,100万人と2ケタ成長を続けています。
堅調なユーザー増にも関わらず、Snapの売上成長が鈍化している一番の理由は、冒頭で触れた通りの広告需要減退です。