Shopifyの競合「BigCommerce」が上場へ!手数料なしの純SaaSモデルで成長
BigCommerce

ネットショップの開設支援サービスを展開する「BigCommerce」が上場申請書類(S-1)を公開しました。

こちらに挙げるのは、ストレージSaaS「Box」CEOのアーロン・レヴィによるツイート。

COVID-19の感染拡大は、世界的にEコマース市場の急拡大をもたらしました。

アメリカでは小売市場におけるEC比率がわずか8週間で10ポイント以上も急上昇したことが話題に。アーロン・レヴィは「10年分に相当するEコマースの普及がわずか2ヶ月で起こった。そして、まだ落ち着きそうにない」と投稿しています。

こうした環境変化は、各企業の時価総額にも多大なインパクトをもたらしています。

代表的なのが、カナダを本拠とするECプラットフォーム「Shopify」。Shopifyの株価は、もう長いこと「いつ下がるか」と言われながらも上昇が続いています。

2020年3月以降には、その「高値圏」から株価がさらに倍増。時価総額は1,000億ドル(≒10兆円)を超え、とんでもないことになっています。

同じように、日本の「BASE」もEC事業者支援サービスとして注目を集めています。この3ヶ月で株価は5倍以上に膨らみました。

EC支援プラットフォームが国内外で注目を集める中、新たに新規上場するのがBigCommerceです。一体どんな会社なのか、上場申請書類の内容をチェックしましょう。

Shopifyの後発、2009年にオーストラリアで創業

BigCommerceの創業は2009年。Shopifyに遅れること3年後にリリースされました。

創業コンビはオーストラリア出身の2人。チャットを通じて知り合ったというエディー・マシャラニ(Eddie Machaalani)氏とミッチェル・ハーパー(Mitchell Harper)氏です。

エンジニアのバックグラウンドがある2人はPHPの開発者コミュニティで意気投合し、「WebEdit」というCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を開発したのが始まりでした。

2007年にEメールマーケティング支援システムをローンチした傍らでEC向けショッピングカートツールの開発も進め、2009年に「BigCommerce」の提供を開始します。

BigCommerceはSMB(中小規模事業者)向けに低コストで利用できるクラウドサービスとしてスタート。ローンチから1年後の2010年には利用顧客数が1万を突破しました。

2014年にはソフトバンクなどから出資を受け、2015年にはeBay出身のブレント・ベルム(Brent Bellm)氏にCEOをバトンタッチすることに。経営体制を刷新し、大規模事業者向けサービスにも注力していきます。

2018年にはARR(年間経常収益)が1億ドルに到達し、ヨーロッパやアジアへ海外展開も加速。2019年には稼働ショップ数が6万を超えました。

SMBが大企業に成長するまで支援

続いて、BigCommerceの事業について詳しく確認していきましょう。主な内容は、Shopifyと同様クラウド型の「ECサイト開設支援サービス」です。

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