今回ご紹介するのは、市場からの評価を急激に高めている「eBASE」という企業。大阪市に本社をおき、飲食・小売企業等を陰で支えている会社です。
業績推移をみると、2020年3月期の売上は44億4,142万円(前年比+9.9%)、営業利益は12億9,191万円(同17.5%)。
売上成長ペースが加速したうえに、営業利益率が29.1%に高まりました。かなりの高収益です。
業績好調を受けて、eBASEの株価はまさにうなぎ登り。ここ5年で約10倍に上昇しています。
市場の評価を高めているeBASEとは、一体どんな企業なのでしょうか。詳しい事業内容と成長要因を探ります。
eBASEの創業者は凸版印刷出身の常包浩司氏(現・会長)。現在も株式36.57%を保有しています。eBASEは2001年に「ホットアイ」という社名で設立されました。
(eBASE 沿革を参考に作成)
創業翌月には商品情報DBシステム「eBASE」の販売を開始し、2004年に富士ゼロックスと資本業務提携。2004年に食品業界向け商品原材料管理システム「FOODS eBASE」の販売を開始し、総ユーザー数が1万を突破します。
食品・小売業界の引き合いが強く、2006年にはイオンが「仕様書管理システム」としてeBASEを仕入先2,500社に導入しました。同年12月に大阪証券取引所「ヘラクレス」市場(現JASDAQ)への上場を果たします。
eBASEは上場後にカバー業界を日用雑貨や化学物質などへ広げていき、2011年にはクラウドサービスを提供開始。2014年には総ユーザー数が10万に到達し、現在もクラウドベースで次々と新たな分野に参入しています。
eBASEが提供するデータベースは、商品を取り扱う企業にとっては欠かすことのできないシステムとなっています。