石油エネルギー産業は今後どうなっていくのか
石油エネルギー産業は、かつてロックフェラーがその価値に目をつけ、その後自動車産業が大衆化してからというもの、もう長いこと世界の巨大産業であり続けた。
中でも米国のエクソン・モービルは2000年代、何度も時価総額世界1位だった(参考:世界の時価総額1位、2000年~現在)し、時代の流れにさらされつつも基本的には大きな産業であり続けた。
しかしここ5年間で主要なエネルギー企業の売上高は半分程度にまで減少してしまった。以下は世界のトップに君臨するエネルギー企業7社の売上高推移である(参考)。
リーマンショックて一度ドカンと落ち込み、その後盛り返して2011年には7社合計で売上高2兆ドル規模に達している。その後、ズルズルと下がって1兆ドルと半分の規模に縮小。
みればわかるように今の水準は2004年や2009年の水準に戻っただけとも言える。そう考えると、大きなサイクルの流れの中にあるだけなのかもしれない。
しかし、近年は太陽光発電など再生可能エネルギーなどのコストも実用レベルになってきていると聞く。そうすると、遅かれ早かれ石油エネルギーの時代は終わっていく可能性は否定できない。とりわけ、ガソリン自動車から電気自動車への移行が本格化すれば、かつての高水準には二度と戻らない可能性もある。
ちょうどいいところにちょうどいい記事があった(電気自動車が化石燃料車を追い越す、2040年までに販売逆転)。まあでも少し先の話ではあるが。
サイクルを繰り返しながら少しずつ衰退していくのか、あるいは今後も減少を続けるのだろうか。
石油産業にはどんな変数があるのかをもう少し考えてみたいところ。2004年以前のデータも今度集めてみようと思う。