今回取り上げたいのは、アメリカの老舗ベンチャーキャピタル「セコイア・キャピタル」です。
1972年にドン・バレンタインによって設立され、AppleやGoogle、Oracle、PayPal、YouTube、Yahoo、Stripeなど、そうそうたるベンチャー企業への投資を成功させてきました。
投資先企業の時価総額を合計すると3.3兆ドルにものぼるそうです。
NASDAQ上場企業の時価総額合計が13兆ドルなので、実に4分の1近くがセコイア・キャピタルの投資先で占められていることになります。
(ちなみに、3.3兆ドルのうち4分の1以上はApple1社)
東京証券取引所に上場している企業(3500社ほど)の時価総額合計は6.5兆ドルなので、実にその半分を超える規模の経済的インパクトを生み出してきたわけです。
このように、直近50年における情報社会の発展において、「投資」という観点でいえば莫大なインパクトをもたらしたのがセコイア・キャピタルです。
今回のエントリでは、セコイア・キャピタルがどのような組織なのか、代表的な2人のパートナー(共同経営者)にフォーカスしてまとめてみたいと思います。
セコイア・キャピタルを設立したのは、伝説のベンチャー・キャピタリスト「ドン・バレンタイン」です。
ドン・バレンタインは、「シリコンバレー」の象徴ともいえる半導体企業、フェアチャイルド・セミコンダクター社でマーケティング責任者を務めていました。
半導体業界の第一線で13年培った実績をベースとして、1972年に設立したのがベンチャー投資ファンド「セコイア・キャピタル」です。
最初に調達した資金は800万ドル。
その頃、アメリカでは設立されたばかりのゲーム企業「アタリ」が、卓球ゲーム「ポン」のヒットにより急成長していました。