今回はウェブアプリやモバイルアプリ向けのリアルタイム監視をSaaSで提供する「New Relic(ニューレリック)」について見ていきたいと思います。
(ホームページより)
創業者のLew Cirne氏は1970年生まれ、カナダのオンタリオ州出身。
1998年にワイリーテクノロジーを設立し、企業向けアプリケーションのパフォーマンス管理ツールを開発していました。
2006年、CAテクノロジーズ(サイバーエージェントではない)に3億7500万ドルで買収されています。
2008年にサンフラシスコで設立し、サービスの提供を開始。社名「New Relic」はLew Cirne氏の名前のアナグラムとなっています。
2013年に8,000万ドルを調達。さらに2014年には1億ドルを追加調達しています。
同年にニューヨーク市場に上場しました。
それでは、New Relicの業績を見てみましょう。
2012/3期の売上高は1,166万ドルでしたが、2018/3期には3億5,505万ドルまで増加。
6年間で売上高は30.4倍となっています。
しかし、赤字が続いており、2018/3期では4,680万ドルの営業損失となっています。
売上高では順調に見えるNew Relicはなぜ赤字が続いているのでしょうか?
今回のエントリではNew Relicの事業と決算数値について見ていきたいと思います。
WEBサービスやモバイルアプリを扱う企業では、ある日なんかサービスが遅くなったなと感じることがあると思います。
サービスが遅くなるとエンジニアは「重くなったぞ!急いでなんとかしろ!」と間違いなく言われます。
しかし、サービスが遅くなる原因は複数あるため簡単に解決できないことが多く、エンジニアは1から原因の究明に励むことになります。(きっと上司に急かされながら…)
そんなエンジニアの救世主であるNew Relicは、常にパフォーマンスの監視をしてくれており、原因の解明までをサポートしてくれます。
具体的には、機能別に「APM」「MOBILE」「BROWSER」「SYNTHETICS」「INFRASTRUCTURE」「INSIGHTS」の6つから構成されています。