スタートトゥデイの事業別業績のまとめ
ZOZO

「ツケ払い」や「エンジニア40名募集」など、何かと話題に事欠かないスタートトゥデイについて調べる。

2016年6月期の有価証券報告書によれば、スタートトゥデイのグループ全体は、同社及び子会社5社(スタートトゥデイ工務店、アラタナ、クラウンジュエル、ブラケット、ZOZOTOWN HONG KONG)からなるとのこと。

ブラケットに関しては昨年10月にMBOしていたことから、今年の決算報告には含まれないと思われる。

業績推移

商品取扱高、売上高、営業利益についてここ5年間の推移を見てみよう。

商品取扱高は1500億円を超え、2017年の予測では1950億円に達する見込みとしている。全体として売上高は商品取扱高の3分の1程度、同じく営業利益は10分の1程度になるんだな。


事業別業績

事業セグメントはEC事業の単一セグメントとして報告しており、ファッションEC「ZOZOTOWN」、ファッションプラットフォーム「WEAR」などの運営を主な事業としている。 

 EC事業内には4つの事業区分がある。

① ZOZOTOWN事業 

ZOZOTOWN事業は受託ショップ、買取ショップ、ZOZOUSEDの3つを含んでいる。

受託ショップではZOZOTOWNに各ブランドがテナントとして出店。販売された商品の手数料を受託販売手数料として受け取る

買取ショップでは、ZOZOTOWNが各ブランドから商品を仕入れ、自社在庫を持ちながら販売を行う。

ZOZOUSEDは名前の通り中古の商品を個人ユーザーなどから仕入れる形態。こちらも自社在庫を持ちながら販売する。 

② BtoB事業  

アパレルメーカー向けに、ECサイトのシステム開発やデザイン制作、物流請負、マーケティング支援なども行なっている。こちらもZOZOTOWN事業の受託ショップと同様、販売された商品の手数料を受託販売手数料として受け取る

③ フリマ事業 

スマホアプリ「ZOZOフリマ」で個人間売買の場を提供。いわゆるCtoC。

④ その他

そのほか、会費収入、送料収入、代引き手数料などによる収益もある。


それぞれの事業における取扱高と売上高を円グラフにして見てみる。

取扱高で見ると「受託ショップ」形式が1374億円で全体の86%を占めている。続いてBtoB(132億円)、ZOZOUSED(79億円)、買取ショップ(7億円)、フリマ(1億円)という順番。在庫を抱えて販売する事業の割合は小さく、各ブランドがテナントとして出店する形態が多くを占めていることがわかる。

売上高で見てもやはり受託ショップが大きく、全体の7割強(393億円)を占める。次に多いのは中古品を扱うZOZOUSED(79億円)、BtoB(32億円)、買取ショップ(7億円)、フリマ(100万円)となっている。

当たり前ながら興味深い点として、自社在庫を抱えるZOZOUSEDと買取ショップでは取扱高=売上高になる。


次回は「出店ショップ数」「年間購入者数」「年間購入金額」「年間購入点数」「平均出荷単価」など、その他のKPIの推移についても調べてみたい。