GoDaddyは米国アリゾナ州に本社を置く、ウェブホスティング、ドメイン登録、SSL証明書などのインターネットサービスを提供している会社です。1997年のインターネット初期に設立され、2015年に米国NASDAQに上場しました。以前IPO前の2011年にGoDaddyはKKR, SilverLakeなどのプレイベートエクイティ投資家から投融資を受けています。KKRやSilverLakeは公開市場にも知見があるとの事で、GoDaddyからも信頼を得ていました。当時IPOを目指していたGoDaddyにっとって彼らは重要な投資家でした。同業のRackSpaceはニューヨーク証券取引所に上場していましたが、プライベート・エクイティーのApollo Global Managementに買収され2016年の夏に上場を廃止しています。
業績:
GoDaddyのトップライン(売上)は2012年〜2015年12月期にかけて年平均成長率が15.27%としっかりと伸ばしています。まだまだスモールビジネスの事業社などの約60%はホームページなどをもっていないと試算しており、この層にしっかりリーチしながら、GoDaddyは今後も売上は伸びると予想しています。営業利益と純利益は少しづつ改善していますが、まだ赤字です。販管費と開発費のコントロールで黒字へ道はそう遠くはないようです。
出所: Annual Report、単位$M
GoDaddyの事業にはドメイン事業、ホスティング事業、ビジネス・アプリケーション事業と主に3つあり、ドメイン事業が若干他の2つの事業よりは規模が大きいです。ビジネス・アプリケーション事業にはEmail機能やGoDaddyのサービスを使うユーザへのProductivity製品などが含まれます。
出所: Annual Report
営業キャッシュフローま毎年増加しており、きっちりとキャッシュは産んでいるようです。
出所: Annual Report
GoDaddyの費用ですが、対売上費で販管費が約40%、研究開発費が約20%となっています。研究開発費は海外でのデータセンターやインフラへの投資、2013年に買収した Media Templeの人件費などが含まれます。また販管費はテレビ、ラジオ、検索エンジン、ウェブ広告などユーザー獲得などにかなり費やしています。ユーザーとの密なコミュニケーションの為にサードパーティのカスタマーセンターへの支払いなども含まれます。GoDaddyは将来のユーザー獲得を目指した投資を積極的に行っています。今後研究開発費と販管費のコントロールをどの程度していくのか注目です。
出所: Annual Report