2月23日、米企業「Square」が2020年10〜12月期決算を発表した。
売上高は前年比2.4倍の31.6億ドル。営業利益は同じく2.6倍の4,518万ドルだった。
毎度の説明にはなるが、売上が急増しているのは「Cashアプリ」上でのビットコイン販売が大きい。売上17.6億ドルに対して粗利益は4,077万ドル。Square全体として見れば、利益貢献度は大きくない。
しかし今後は、そうも言い切れなくなるかもしれない。
Squareは1.7億ドル相当のビットコインを追加購入。その数量はおよそ3,318BTCにのぼった。2020年末時点でのキャッシュポジション(現金同等物 + 有価証券)のうち、約5%をビットコインで保有するという状況だ。
ご承知の通り、2021年に入ってビットコイン価格が高騰している。今後の価格推移次第では、Squareのビットコイン販売の利幅が変わる可能性はある。
今回は、急変目まぐるしい環境下でSquareがどのような取り組みを進めているかについて、決算報告の内容を整理したい。
CEOのジャック・ドーシーはカンファレンスコールでビットコインの追加購入について言及、その意図について説明した。
曰く、「我々はインターネット自体にネイティブの通貨が必要だと信じている」。それがビットコインであり、多くの人がその経済圏からフェアな恩恵を受ける可能性が高いと主張した。
Squareによるビットコインへの取り組みは今に始まった話ではない。「Cashアプリ」上での購入機能はもとより、オープンソース活動をはじめ種々の活動を展開してきた。
「身銭を切って」ビットコインを保有することは、自社の方向性をインセンティブを一致させる上でも理にかなっているとアピールする。
今回開示に加わった数値の目玉は「Cashアプリ」のアクティブ取引ユーザー数だ。