良品計画1Q決算:時代到来?値下げ販売の抑制で大幅増益を実現
良品計画

『無印良品』を展開する良品計画が1月8日、2020年9〜11月期決算を発表した。

営業収益は前年比46%増の1,150億円、営業利益は131.5億円(黒字転換)。決算短信を一見しただけだと、大幅な増収に見える。

しかし、これは良品計画が2020年に決算期を変更(2月末→8月31日)したため。比較対象が2020年3〜5月期となっており、新型コロナウイルスの影響が最も大きかった時期に対応している。

四半期ごとの推移を整理すると、2020年3〜5月期の営業赤字からしっかりとV字回復を遂げている。そして、前年同時期(2019年9〜11月)と比べても営業利益は43%もの増益だ。

グラフを見ればお分かりのように、良品計画は2018年から収益性が悪化し始め、そもそも業績が低迷しつつあった。そこにきたのが足元のコロナ禍だ。

そのまま転落するかと思いきや、見事な復活を遂げている。今回は、良品計画の今回の決算資料に加え、過去の開示や報道なども参考にしつつ、同社の戦略について整理したい。

ややこしかった「期ズレ」を解消

まずは足元の状況を整理しよう。最初に確認しておきたいのは、良品計画が決算期の変更に伴い、海外事業との「期ズレ」を解消したという点だ。

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