信長の野望シリーズ等で有名「コーエーテクモ」が好調:中国でIP許諾作品がヒット中

『信長の野望』『無双』シリーズなどのエンタメコンテンツで知られる「コーエーテクモHD」が好調です。

売上高は113億6,300万円(前年比57.2%増)、営業利益は43億8,700万円(同358.6%)。まさに爆伸びです。

経常利益に至っては、売上の80%近い89億5,700万円にまで拡大。後述しますが、かねてより行なっている「投資運用」により、非常に大きな利益を上げています。

事業面で好調なのが、コーエーテクモHDがIP使用を許諾したスマホゲーム『三国志・战略版』。中国のアプリストアランキングで1位を獲得するなど、絶好調が続いています。

中国の歴史を描いたゲームIPが、中国でヒットするというのはなかなか興味深い出来事。そもそも、コーエーテクモHDとはどんなバックグラウンドを持った会社なのでしょうか?

今回は、会社としての沿革からビジネスモデル、足元の動向について整理したいと思います。

2008年の経営統合によって現体制に

現在の「コーエーテクモHD」ができたのは2009年のこと。

テクモ(株)と(株)コーエーの統合によって、コーエーテクモホールディングス(株)が設立されました。

時間をさかのぼると、1967年にテクモグループ、1978年にコーエーグループの会社がそれぞれ設立されています。

テクモグループはアミューズメント機器の販売や直営施設(要するにゲーセン)の運営から始まり、その後はファミコンソフトなど、家庭用ゲームソフトの開発も手がけました。

1992年には株式を店頭登録し、2000年に東証二部上場。翌年には東証一部に指定されています。

一方のコーエー(光栄)は、1981年よりエンタメソフトの開発に着手。1983年には今よりだいぶ信長っぽい『信長の野望』を発売しています。1997年には3D格闘ゲーム『三國無双』を発売。

コーエーも、2000年に東証一部に株式を上場。翌年にはiモード対応の『信長の野望』を発売するなど、時代の変化に応じて媒体も変えていきました。

コーエー側の襟川陽一・恵子夫妻が現在も経営

事実上、経営統合のきっかけとなったのは、テクモ側の創業者である柿原彬人氏が2006年に亡くなったこと。

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