チームコラボレーションツールを提供する「Slack」が4Q決算を発表しました。
四半期売上は1.82億ドルで、前年比+49.1%の増収です。少しずつ増収のペースは緩やかになっているものの、依然として高成長を続けています。
その一方で、営業損失は△9,119万ドル。売上に対してマイナス50%と、かなりの赤字額となっています。Slackは、Zoomと同じく「リモートワーク」系SaaSとして注目したい企業。
足元でSlackがどんな状況にあるのか、決算報告の内容を整理してみましょう。
まず確認したいのは、Slackを利用するユーザー数などの動向です。
直近において、Slackを利用する有料顧客数は11万を突破(前年比+25%)。4Qに5,000の純増となり、力強い拡大を続けています。
2019年の下半期には、提携を結んでいるAtlassianからの新規流入が加速。下半期の合計で1,800の有料顧客分が、Atlassianとの協力によるものだと説明しています。
既存顧客に対するアップセルにも注力しており、年10万ドルを超える大口顧客の数は893社に。前年比で+55%もの拡大となりました。
このうち、70社が年契約額100万ドルを超える超大口顧客。1年前は39社だったとのことで、+79%もの大幅な拡大です。2019年を通じて、大口顧客(10万ドル超)の売上は全体の46%を占め、前年の40%から拡大。
大口顧客のリテンション(継続率)は90%台の後半と非常に高く、年1,000ドルから10万ドルまでの顧客は90%台中盤。Slackでは、これらの顧客が全体売上の95%を占めています。今後も引き続き、大口顧客による売上貢献は拡大していくだろう、と説明しています。
CEOのスチュワート・バターフィールドは前回同様、ライバル製品の『Microsoft Teams』との競争についても言及。